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CID-UNESCO主催
第3回 DIDance Festival 2005
『LIFE FORCE』 |
[日時]2005年12月27日18:00-
[会場]Korea Foundation Cultural Center |
リハーサル風景 photo by Seo
DIDanceとは?
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CID-UNESCOが主催する「デジタル・ダンス・フェスティバル」=DIDance。
まだ新しいフェスティバルで、もともとは「SIDance」というメインのフェスティバルの中で行われていたものです。デジタルメディアとダンスの部分をクローズアップして、その部門だけが独立して開催されるようになりました。
「SIDance」は、いわばメインのダンスコレクションですが、実験的なものやプロセスワークを重視したものよりも、ダンス作品として完成度の高さを評価するものです。逆に、「DIDance」では、実験的な内容、今後発展していく可能性のあるアプローチを見せ合う、という場になっています。
http://blog.naver.com/didance
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ダンス映像の上映
今回DMJの仕事は2つありました。
ひとつは、日本のダンス映像作品の紹介。もうひとつは、コラボレーション作品の参画です。ダンス映像作品については、以下の作品を上映しました。
『ドライフラワー』 高橋啓祐(ニブロール)
『15 pieces are p to p.』 ニシモトタロウ
『Es (video version) 』 Dance Theatre LUDENS&Thomas
Gray
『空を見る。』 4+(竹田眞梨、森山開次他)
『time and locus』 time and locus
シネマ・ルームでは、各国のダンス映像が上映されていました。
MDDF-モナコ・ダンス・フォーラム(モナコ)、Reel Dance(オーストラリア)、IMZ Dance
Screen(ドイツ)、Videotanz(ドイツ)、そしてDMJ(日本)。 |
ダンス作品としての『ライフ・フォース』の発展
2005年12月27日18時から、コリアン・ファウンデーションのカルチュラル・センター・ギャラリーにて、メディア・コラボレーション版『ライフ・フォース』が上演されました。
この作品は、もともと韓国の若手ダンサー、パク・スン・ホ氏によるデュオ・ダンス作品。パク・スン・ホ氏は、山崎広太氏の作品でも共演している若手実力派ダンサー。
「目に見えない力が関係をどのように変容させていくか」ということをテーマにした作品で、今回Sal Vanillaの主宰・蹄ギガ氏がアート・ディレクションを手がけ、サウンド、映像などを加えて、バージョン・アップするという企画で、Interractive
Performance of Dance, Video and Technologyという枠での上演となります。
日本で3日間のリハーサルが行われ、韓国で最終リハを1日、という短期間で20分の作品になりました。
エントランス・ポスター
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アフタートークの様子 |
韓国におけるデジタル・メディアとダンスの関係
韓国では、デジタル・メディアと舞台芸術の関係が急速にクローズアップされています。金大中前大統領が掲げた「デザインコリア・コリアンパワー」という国策から、大手企業が「デザイン」という概念に着手したそうで、その流れから都市開発、映像、メディア・アートなどへの興味が高まっています。
舞踊を専門に教えている学校(大学のレベルで)は、50校以上あるそうで、舞踊教育は根付いているようです。日本の舞踏が入り込んでから、多くの韓国のダンサーに影響を与えています。
こうした海外文化を一気に取り込み、既存の文化と融合させてオリジナル文化にしていく強さを感じます。
今回の作品制作では、コラボレーションのしやすさ、を感じました。ダンサーは確実なダンス・テクニックを持っているし、「ダンス」を概念化しすぎていない、ということも言えます。つまりストレートに勝負をかけてくる、という印象。メディアとのコラボレーションでは、どうしたわけかダンサーが踊らないシーンが多くなってくる現象が見受けられ、「パフォーマンス」という曖昧な大枠での考え方を強いられることも多くなっていますが、「ダンスとメディア」を考えると、それぞれがまず専門性の高いアイディアを持ち寄り、溶け込ませることが重要です。今回のコラボレーションで気持ちよかったことが、ダンス、映像、音楽、照明といったそれぞれの専門家の中で「デジタルメディアによってダンスをいかに彩るか」という目的意識が明確にあったことです。
また、パク・スン・ホ氏の作業を見ていると、的確な「振付」作業が行われており、「作品作り」という丁寧でストイックな志向性が受け取れます。
アーティスト・トーク
リハーサル風景 photo by Seo
上演後、アーティストトークが開催されました。
観客からの質問では、「オリジナルの作品と今回アレンジした作品とで違う部分がどこか?」「どのような映像ソフトを使っているのか?」など。
司会は、CID-UNESCOプランニング・ディレクターのWoo Yeanさん。
蹄ギガ(アート・ディレクター)
「もともとのダンスに力があったので、照明の入れ方や音の入れ方をアレンジするだけで、作品の完成度が上がった。見えない力、というコンセプトもよく表現できている。舞台作品には照明が重要な要素になってくる。しかし、今回は会場がギャラリーだったので、あまり凝った照明が組めないため、照明効果として映像を使った。」
パク・スン・ホ(ダンス、振付)
「デジタルメディアを使った作品ははじめての体験だった。やり終えてみると、メディアと絡む方法をもっと模索したくなった。どうやったら、もっとダンスとメディアが有意義に関連できるのかを考えていきたい。」
Saori(ミュージシャン)
「スン・ホ君のオリジナルのバージョンを見たときに、まずダンスが面白かった。だから音もダンスを崩さないように作る方法を考えた。」
飯名尚人(映像)
「映像が具体的な意味を持ってしまうことが多いので、もともとの作品コンセプトを壊さないように気をつけた。視覚的に邪魔にならないように、すべて白黒映像で制作し、リハーサルをしながら、映像のシーンをどんどん減らしていった。」
今回のコラボレーションでは、4,5日間という短期間のリハーサルだったので、参加したアーティストも上演後、さまざまなアイディアが生まれているようです。
こうしたきっかけからもっと作品を発展させ、メディアとダンスのコラボレーションをより深く模索し、作品の完成度を高めていくことが出来るとよいと思います。
DIDance Interactive
Performance 'Life Force'
[日程] 2005年12月27日 18:00〜18:30
[会場] Gallary Nuriin (Korean Foundation Cultural Center)
アート・ディレクション: 蹄ギガ
振付:Park Soon Ho
ダンス: Park Soon Ho, SON hye-jung
ビデオ: 飯名尚人
サウンド: saori |
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