REPORT
CORPUS



[主催]
Dance and Media Japan
CORPUS

[共催]

カナダ大使館




[LINK]
http://corpus.ca/

2006.8.7 CORPUS プレゼンテーション@カナダ大使館
"A Flock of Flyers"


コパスがやってきた!
5月の国際ダンス映像祭でもそのドリフ的ユーモアが絶賛されたなぞの全身黒タイツパフォーマンス集団CORPUS(コパス)が初来日。カナダ大使館でプレゼンテーションを行いました。ビデオ作品に加えて生のコパスを体験できるとあってDMJスタッフもわくわく。

 
記事/アリーサ(Dance and Media Japan) / 15 AUG 2006
前日まで沖縄に滞在し、子供の為の演劇祭で別のパフォーマンスを行っていたコパス。ちなみに"Les Moutons"、日本語で"ひつじ"といういみのそのパフォーマンスはひつじの着ぐるみをかぶってタダひたすらにリアルなひつじを演じるというもの。常夏の沖縄でひつじになるなんて、さぞかし疲れもたまっているのでは・・・と心配しながら会場で待っていると、一足先にアートディレクターのデビットとシルヴィーが到着。我々の心配をよそに終始にこやかにご挨拶の後、すぐさま2人による入念な会場チェックがスタート。今回行うのは空軍をモチーフにしたパフォーマンスなので、綿密に計画された一糸乱さぬ動きが重要なのです。他のメンバーも続々と到着し、リハーサルへ。やっていることはコミカルだけど、メンバーの表情は真剣そのもの。

「Les Moutons(レ・ムートン)」は、羊牧場をコパスのダンサーが再現する、という作品。途中で狼が出てきたり、なにしろ忠実に「再現」してるだけ。それがなにしろオモシロイ。
子供たち、大人たちに、馬鹿ウケの傑作だ。



いよいよ、コパス上陸!


プレゼンテーションスタート。まずは国際ダンス映像祭参加作品の映像作品"Peep Show"上映から。夫婦がのぞき小屋をのぞくと、二人の全身タイツ来た人(デビットとシルヴィー)が現れ、痴話げんか、仲直り、そして・・・と、いいところまで来てタイムアップ!という映像作品。黒タイツの二人がお互いを触れると、小刻み良い音が鳴るのが特徴。コミカルなストーリー設定に加えて、パフォーマーの独特な動きと音のリズミカルな展開が楽しい。
 
映像作品の『Peep Show』
日本語もとびだす!?

フィルムが終了し、拍手が起こるとピーッとホイッスルが鳴り響いた。するとこれまた全身黒タイツとたれ耳帽子をかぶった集団が掛け声と共に登場。パフォーマンス"A Flock of Flyers"が始まる。経費削減のため、空軍なのに飛行機までカットされてしまったという設定。「飛行機はないがアイデアがある!」をモットーに次々と奇想天外な訓練を繰り広げる彼らは、号令も「ワン、ツー(英語)!!アインツ、ツヴァイ(ドイツ語)!!ウン、ドゥ!!(フランス語)ご!(日本語)」と世界各国の言語を駆使し(実際にはずっと1、2の繰り返しなのはご愛嬌・・・なのか?)、敬礼も一人一人違うユニークな動き。今回は初来日記念特別サービスなのかところどころに日本語も混じっている。「Demonstration いち(1)!」と訓練をはじめてみたり、客の中からひっぱりだした臨時隊員にも「ココ!ソッチ!アッチ!」と指示をする。偶然にもその時抜粋されたお客様はパフォーマーでいらっしゃって、見事にコパスの一員と化していた。あまりの自然さに、打ち合わせがあったと勘違いする人続出。でも打ち合わせ等はまったく行われていない完全なアドリブである。
 
一通りの訓練が終わると、大佐のためにちょっとした余興の場がもうけられる。"ダンサー"、コパスの見せどころ。大佐のホイッスルで、隊員はコーラスと踊り子に分かれて見事なダンスを披露してくれる・・・が「オンチ!(音痴)」と一括され、片付け後に遅れた隊員にもコパス式ペナルティ(合間にワンポーズとる腹筋)がかせられてしまうのであった。


"Nuit Branche"(『白夜』)
好評のうちにパフォーマンスは終了、アフタートークへ。沖縄で行ったものと同じひつじのパフォーマンスや、不眠症の人々をコミカルに描いた作品"Nuit Branche"(『白夜』)の映像を交えつつコパスの活動について語ってもらう。質疑応答では次から次へと質問が。コパスは日本の観客をすっかり魅了したらしい。
この後居酒屋に場所を移し、コパスの珍道中は続くのだが・・・そちらに関してはスタッフブログ参照
 

CORPUS (コパス)

もとは演劇を学びTV俳優出身のデビットと、コンテンポラリーダンスを学びダンサーとして活躍していたシルヴィーの2人により結成。「演劇に身体的なアプローチ」を求めていたデビットと「ダンスに演劇的なアプローチ」を求めていたシルヴィーが、「身体」という共通のキーワードをもとにパフォーマンスを制作している。その活動はカナダ国内にとどまらず、多言語を使用した"A Flock of Flyers"は世界各国で上演されている。CORPUSとはラテン語で「身体」の意味。
http://corpus.ca/