バナナの落書きかな、と思っていたら、「ちゃんとしたギャラリーには、このマークがもらえるのよ」とドイツ人が教えてくれた。
KW(現代美術館)の周りには、いろいろなギャラリーがある。
こういうパンキッシュなところも実は劇場だったりする。
ベルリンのダンススタジオや劇場を案内してくれたのは、ベルリン在住のダンサー池田一栄さん。
「dock11」は有名かつ重要なスペース。パフォーマンス・スタジオなどがある。 |
ベルリンの印象。カオス。この視察ツアーでは、ベルリン、フランクフルト、カールスルーエ、ケルンという都市に行きましたが、ベルリンの面白さは「体制が出来上がっていない状況への可能性と期待」ということでしょうか。作り手のための都市、という印象があります。家賃も安いし、事務所やアトリエを借りるのも東京とは比較にならない。ベルリン在住の人に言わせると、「その代わり賃金も安いから、実は同じ」。
フランクフルトやケルンはアートが体制化されているような印象を受けました。近代化、されています。ベルリンは、それに比べて貧乏くさい街ですが、その中で自分たちのムーブメントというのが自然とそこに生まれる可能性がある。クリエイターやアーティストにとっては、そういった空気は重要なんじゃないか、と。
でもマーケットにはならないかも。作り手=売り手は多いけど、買い手はベルリンにはいない、ということも言えるかもしれません。ベルリンに買い手がいなくても、日本と違って、ヨーロッパは大陸なので隣国へのツアーなどの実現性は高い。
街を歩いていると子供が多い。若いお母さんは大抵がベビーカーを押して歩いている、という感じ。聞いてみたら「ドイツで一番子供が多いのがベルリン」だそうで、どうやら東西の壁が無くなってから、東側の安い地区に若い世代がどーっとやってきて、そうした世代(ニュー・エコノミーと言うらしい)が「そろそろ生活も安定してきたし、家族でも作るとするか」ということで、子供急増。団塊の世代か!?となると、戦後の日本のような経済的な急成長が起こりうるのか。もしくは、単に近代化されてアート的にはつまらない街になってしまうのか。
マネージメントの概念がアートにも流通して以降、いろいろなものに「システム」が整備されて、それが有効な手段となってきました。アーティストにとって活動しやすいシステム、インフラは安心です。経済的にも、情報的にもメリットは多いのです。が、「でも、アートってエラーしちゃってる人たちの何かなんじゃないの??」などと思いました。通常、システムにおいてエラーは排除される、んですが、いやいや、そうではない。エラーしないと。アートが優等生になっちゃうと、なんだかパワーなくなっちゃうでしょう。
と、思いながら、ドイツ視察ツアーは続く。。。
次回は、カールスルーエ編(の予定)。 |