Richard Foreman

リチャード・フォアマン

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Richard Foreman リチャード・フォアマン 
劇作家/演出家/デザイナー

1937年ニューヨーク市生 59年ブラウン大学卒業 62年にイェール大学で修士号を取得 68年に「オントロジカル・ヒステリック・シアター」を創設。劇作・演出・舞台デザインをすべて一人でこなし、間もなく国際的に絶大な評価を得るアーティストとなる。フランス、イタリアをはじめ海外公演も多数。日本でも2000年『バッド・ボーイ・ニーチェ!』(新宿パークタワーホール)を上演している。
これまで5作品が、オビー賞を受賞 。他に演出賞と「長期にわたる業績」賞で4つのオビー賞を受賞。92年にはAmerican Academy and Institute of Arts and Lettersの年間文芸賞を受賞。91年にはNEA(全米芸術基金)の「演劇における終身功労賞」を初代受賞者のひとりとして受賞。95年からは「独創性に富んだビジョンとアメリカ前衛演劇の発展に寄与した」という理由で、マッカーサー・アワード を受賞。

オントロジカル・ヒステリック・シアター
LinkIconhttp://www.ontological.com/

インタビューの経緯

飯名尚人 ディレクター
インタビュー収録日:2006年12月15日

2006年11月18日~29日、京都造形芸術大学・舞台芸術研究センター主催『The Bridge Project』が開催されました。このプロジェクト、個人的に参加者として参加したかったものの、日程が合わず参加できませんでした。せめて、インタビューだけでも、ビデオカメラと三脚を抱えて京都へ。

オープンソースの演劇と映画

ブリッジ・プロジェクトとは、NY 在住の2人の演劇作家、リチャード・フォアマンとソフィー・ハヴィラントによる国際プロジェクト。現在までにオーストラリア、ポルトガル、イギリス、ドイツのアーティストや大学と協働しながら、「舞台作品での使用」を強く意識した映像素材を撮影するワークショップを行ってきました。その素材は、学生を含む参加アーティストすべてに使用権が与えられます。

ブツブツ、ウロウロしているリチャード・フォアマン

会う前の僕のリチャード・フォアマン像は、「気難しい」「あんまりしゃべらない」「話の内容がすげームズカシイ」とか、そういう人間としてマイナスな感じ。
会場となっている廃校の小学校に入ると、なんかブツブツ言いながら廊下を歩いているオジさんが・・・。ああ、やっぱり、リチャード・フォアマンだ。インタビューが始まって、とりあえず僕もヤケクソで行き当たりばったりで質問してしまえー、と思っていたので、「何年も前にアナタの演劇を見たけど、まったく意味が分からなくて悩んだんだけども」と切り出すと、「みんな、そう言うよ。」「ストーリーが演劇をつまんなくしてる」などなど強烈な持論で語りだす。話を聞いていると、わざと大げさな事言ってみたり、センチメンタルな感じもしたり、おどけてみたり、人生について語ったり、と、何しろ面白い。怖いような、温かいような、不思議な語り口調とパフォーマンス。「子供のような、天才のような、ただの爺さんのような・・・」そんな感じ。でも、パンク精神は貫かれていました。ちなみに、69歳。

一方、相棒のソフィー・ハヴィランドは、すごくこのプロジェクトについて明確なヴィジョンを持っていて、キリっとします。インタビュー前に彼女がワークショップ参加者を演出している現場を見学させてもらいましたが、演出のスタイルはかなりアングラ。出来上がりの映像が楽しみです。

プロジェクトの詳細はこちらへどうぞ。
LinkIconhttp://www.bridgefilm.com

インタビュー映像

リチャード・フォアマン






京都造形芸術大学舞台芸術研究センター(2006年当時)の酒井徹さん、竹下暁子さん、そして森真理子さん、通訳をしていただいた黒野靖子さん、加藤理恵さん、ご協力に感謝します。どうもありがとうございました。

京都造形芸術大学・舞台芸術研究センター  http://www.k-pac.org/
The Bridge Project http://www.bridgefilm.com/